iPhone XRで海外のeSIMを使った話

海外でインターネットを利用する場合、これまでは海外WiFiルーターのレンタルか、現地SIMの差し替えで、通信環境を用意していた。
最近のスマートフォンiPhoneであればXS, XR以降ではeSIMという電子的なSIMを利用でき、従来の物理SIMとも共存して使用できる。iPhone XRでeSIMを利用する機会があったのでメモしておく。
 
eSIMのメリットとして、WiFiルーターをレンタルしないので、受け取り・返却の手間がない、荷物が増えない、ルーターの充電を気にしなくてよい、プランにもよるが価格も安い、などである。物理SIMと比較しても、SIMカードの入れ替えが発生せず紛失リスクがない、SIMを手元に用意する手間(事前の入手or海外現地で購入)がないなどがメリット。
デメリットとしては、eSIMのアクティベーションiPhoneのAPN設定など普段触らないネットワーク設定の手間がある。
 

1. 通信事業者を探す

Googleで適当に検索すると、esimdbというサイトが出てきた。

esimdb.comこのサイトはeSIMの比較サイトであり、航空券でいうスカイスキャナーのようなサイトである。eSIMの購入は各通信事業者のサイトから直接購入する形態となっている。

今回は、Airaloという通信事業者のYes!Go!-3GB (9.00$)を購入した。オーストラリア向けSIMを購入し、決済はUSドル(オーストラリアドルでない)のため1000円程度であった。3GB1000円は国内格安SIM並みの値段である。ちなみにLTE-Data onlyで通話なしのプラン。

購入は出国日に行った。プリペイドで30Days有効であり、どのタイミングで利用開始になるかわからなかったため直前で購入した。結果として利用開始のタイミングは、eSIM をアクティベートしてからだった。 

 

Airaloは世界初の旅行者向けeSIMストア であり、アメリカをはじめ世界各国に対応したeSIMを販売している。www.airalo.com

 

 2. eSIMのアクティベーションと端末の設定を行う

購入後、端末設定用のQRコードや、手動設定用のSM-DP+アドレスとアクティベーションコードが付与される。

eSIMのアクティベーション

iPhoneの設定>モバイル通信>モバイル通信プランを追加 をタップするとQRコードリーダーが起動する。付与されたQRコードはほかの端末に保存しておくか事前に印刷しておき、読み取る。もしくは手動でSM-DP+アドレスとアクティベーションコードを打ち込む。うまくいくと、モバイル通信プランに新しい回線が追加され、既存の回線もあれば、主回線・副回線などのラベルがつく。

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国内ではこのような表示になった。このeSIMは国内での通信はできなかった。できるeSIMもあるはず。 

 

端末の設定:

アクティベーションだけではうまく通信できず、APNの設定も必要だった。

iPhoneの設定>モバイル通信>副回線(新しく追加した回線)>モバイルデータ通信ネットワーク>モバイルデータ通信のAPNを globaldata にする。

また、iPhoneの設定>モバイル通信のデータローミングをオンにすることも必要。

 

以上で通信できるようになるが、iPhoneの設定>モバイル通信>モバイルデータ通信のチェックが海外で使いたい回線についているかを確認。

 

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現地ではこのような表示となった。無事に使用でき、通信も快適であった。

 

感想

初めてのeSIM利用で、必要な設定がどれかを把握するのに多少手間がかかったが、次回以降はスムーズに利用できると思う。通信は快適で値段も安く、海外で通信環境を用意するには現状ベストな手段だと思われる。

ネット上のeSIMの情報はあまり多くない印象だが、上述のesimdbのブログで使用例やトラブルシューティングがあるので参考になる。

esimdb.com