北海道の流氷
日本で見られる流氷といえば北海道の網走が有名である。網走に行けば砕氷船おーろらで流氷の中をクルーズできる。
過去に網走で砕氷船おーろらに乗ったときは、不運にも流氷の中をクルーズすることはできなかった。氷は風向きによって流されるものであり乗船時は氷が沿岸から離れていたためだ。離れてはいたが肉眼で見えたし、網走の極寒の気候を楽しめたのでそれはそれで満足であった。
しかし改めてリベンジしたい思いもあり、再度冬の北海道を訪れることにした。事前に流氷の状況を確認し、タイミングを見て北海道へ向かった。流氷の状況は海上保安庁が公開している。
海上の氷の場所と風向きを考え、流氷の来る場所を予想する。リベンジ計画の時は網走沿岸から流氷の場所は少し離れており期待はあまり持てない状況だった。ただ、よく見ると北海道の東岸と国後島の間に多くの流氷があるようだった。調べてみると流氷クルーズは網走以外に紋別や羅臼からも出ているのだった。海上保安庁のデータから期待が持てそうな羅臼に行くことにした。
羅臼のクルーズは知床ネイチャークルーズが運航している。夏にもクジラ・イルカ・バードウォッチングクルーズを行っているようだ。
クルーズの前に羅臼の高台から海を眺めてみた。流氷は右手奥、国後島との間に白い平原が見えるところにありそうだ。羅臼沿岸にも白い氷の塊がぽつぽつ浮かんでいた。
いざ乗船すると風が町から離れるほうに吹いており、流氷にたどり着くまでに多少時間がかかったものの、今回は無事に流氷を間近で見ることができた。
奥は国後島
羅臼の流氷はごつごつしている。現地の方によると、オホーツク海から流れてきた流氷が知床半島に引っかかって曲がったときに割れることでこのような形になるのだという。また、羅臼の特徴としてはオオワシやオジロワシなど天然記念物に指定されている鳥が多くみられる。人慣れしており近くまで来てくれることもある。
カモメと知床半島
流氷やワシは天候や環境によるものであり必ず見られるというわけではないが、雪の知床半島や国後島だけでも非常に美しい景色である。羅臼の町自体も景色もいいし食べ物もとてもおいしい。冬に限らず再び訪れたい場所である。
羅臼川河口から知床方面
岸壁のオジロワシ